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【コラム】ポイ活にも確定申告が必要?課税対象になるポイ活にはどんなものがある?

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2023.03.13

【コラム】ポイ活にも確定申告が必要?課税対象になるポイ活にはどんなものがある?

ショッピングやアンケート回答などでポイントを貯め、貯めたポイントを次回以降のお買い物でお得に利用する、ポイ活と呼ばれるこの方法は、スキマ時間にできる副収入の一つとして注目を集めています。

そこで気になるのが、「ポイントには税金がかからないの?」という点です。この記事では、ポイ活で得た報酬に確定申告が必要かどうかなどを含めたポイ活の注意点について解説します。

ポイ活とは?

主に主婦(夫)の間で、スキマ時間の副収入の一つとして人気を集めているポイ活ですが、どういった方法を指すのでしょうか。ポイ活には大きく分けると2通りの方法があります。

商品代金に応じて付与されるポイントを貯めるポイ活

普段の生活で自然と行っていることも多い、買い物時に商品代金に応じて付与されるポイントを貯める方法です。貯まったポイントは、お金の代わりに買い物時に使用したり、貯まったポイント数に応じた商品やサービスと交換したりすることが可能です。

ポイントサイトを通じてポイントを貯めるポイ活

ポイントサイトとは、スポンサー企業が出している広告のタスクをこなすことで、タスクに応じたポイントが付与されるサービスのことです。スキマ時間を使ってお小遣いを稼ぐという場面で利用され、このようなサービスを提供するサイトのことは、お小遣いサイトとも呼ばれています。

例えばアンケートへの回答、口コミの投稿などで報酬を得るといった内容であり、取り組んだタスクが多ければ多いほど、多くポイントを稼ぐことができます。

ポイ活は課税対象になる?

前章では2種類のポイ活について紹介しましたが、これらのポイ活で得られたポイントには税金がかかるのでしょうか? それぞれのポイ活について課税対象となるのかを解説します。

お店から付与されるポイントは課税対象にはならない

買い物時に商品代金に応じて付与されるポイントはお店から贈呈されたもので、営利目的で得られたものではなく、かつ労働の対価として得られたものではありません。これは値引きされたものと同等として扱われます。よって、お店から付与されるポイントは原則として課税対象にはなりません。

しかし、ポイントが付与される抽選キャンペーンなどに応募し、臨時・偶発的に取得したポイントがある場合は、ポイントを換金して使用した日の属する年分の一時所得として、総収入金額に算入します。

この場合、そのポイント相当額が年間で50万円を超えた場合には確定申告が必要です。(※1)

ポイントサイトのポイントも一定額を超えると課税される

ポイントサイトを通じてアンケートの回答や口コミを投稿することでポイントを得た場合、稼いだポイントを現金化、または電子マネーなどに交換した際、その金額は雑所得とされ、他の所得と合わせて20万円を超えた場合は課税対象となり確定申告が必要です。ポイントを交換せず保有したままであれば、課税対象にはなりません。(※2)

日常生活から見るポイ活の注意点

前述の通り、ポイ活は課税される場合とされない場合があります。本章では日常生活の中でポイ活を行う場合の、ケースごとで注意すべきポイントを解説します。

偶発的に取得したポイントは一時所得

スーパーやコンビニで購入金額に応じて付与されたり、電子マネーやキャッシュレス決済の利用時に付与されたりするポイントは、店舗からの値引きサービスと同等の扱いとされるため、原則として課税対象にはなりません。

ただし、同じ買い物に応じて付与されるポイントでも、入会キャンペーンや抽選キャンペーンに応募して偶発的にポイントを取得した場合には、そのポイントは一時所得になります。貯まったポイント相当額が50万円を超え、それを使用した場合は確定申告が必要になるため注意が必要です。

貯まったポイントで医薬品を購入する場合は医療費控除に注意する

日用品をドラッグストアで購入する方も増えています。そのため他の店舗で貯まったポイントを使って、医薬品を購入するという機会も少なくありません。ポイントを使って医薬品を購入する場合は、医療費控除の取り扱いに注意が必要です。

医療費控除とは、1年間に支払った医療費が一定額を超えた場合に、翌年の確定申告において、その医療費の所得控除が受けられる制度です。ドラッグストアで購入した風邪薬や、下痢止め薬なども対象となります。

ポイントを使って医療品を購入した場合、ポイントを使った後の金額で所得控除額を計算するか、ポイントを使う前の金額で所得控除額を計算して、ポイント使用相当額を一時所得の総収入金額として算入する方法のどちらかで所得金額や所得控除額を計算する必要があります。(※3)

ポイントサイトでお小遣いを稼ぐなら他の収入にも要注意

前述した通り、ポイントサイトで得られた収入は年間20万円を超えた場合が課税対象です。アンケートの回答や口コミ投稿、動画を視聴するなど、さまざまなタスクはありますが、ポイントサイトだけで年間20万円を超える収入を得ることは簡単ではありません。スキマ時間を使って活動するだけなら、そこまで至らないケースがほとんどでしょう。

ただし、他の収入によって雑所得がある場合は、それらを合算して年間20万円を超えると課税対象となりますので注意が必要です。

ポイ活で確定申告を行う手順

ポイ活で確定申告が必要になった場合には、所得を得た翌年の2月16日から3月15日までの間に、以下の手順にて管轄の税務署に確定申告書を提出します。(※4)

1.確定申告に必要な書類を準備する

場合によって確定申告に必要な書類は異なりますが、一般的には以下の書類が必要になります。

  • 源泉徴収票
  • 収支内訳書
  • マイナンバーカード
  • 身分証明書
  • 医療費の領収書

必要書類に関する詳しい内容は国税庁が公開している「確定申告の際にご持参いただくもの」で確認できます。

なおポイ活で得られた収入の場合、ポイントをどのくらい換金したのか、正確な金額を自身で把握しておけるよう記録しておくことが大切です。

2.確定申告書を作成する

確定申告書は国税庁のホームページから取得できます。国税庁のホームページ内の「確定申告書等作成コーナー」というフォームから作成し、e-Taxで申告書を送付します。なお確定申告書等作成コーナーでは、ご利用ガイドが記載されているため、初めて確定申告を行う方はこの資料を参考にすると良いでしょう。

3.税金を納付する

確定申告書の提出が終わると、納付書が郵送されます。納付期限までに納税を行いましょう。税金の納付方法としては、指定した金融機関の預貯金口座からの振替納税(贈与税は振替納税の制度なし)やインターネットを利用した電子納税、クレジットカード、コンビニエンスストア、現金納付など大きく5つあります。

まとめ

【コラム】ポイ活にも確定申告が必要?課税対象になるポイ活にはどんなものがある?

ちょっとしたスキマ時間を活用した副収入として人気のポイ活ですが、そこで得られるポイントによっては確定申告が必要になる場合もありますので注意しましょう。なお確定申告は「書類の準備→確定申告書の作成→税金の納付」の、大きく3つの手順で行われます。

ポイ活の課税の仕組みを十分に理解したうえで、日々の生活にポイントサービスを上手に活用しましょう。