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【コラム】再注目されている地域通貨とは?仕組みやメリットを紹介

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2022.07.27

2000年代初めに注目されていた地域通貨が、再び注目を集めているのをご存じでしょうか。現在は、時代に合わせたデジタル地域通貨として発行されており、当時に比べて利便性や安全性が高まりました。

今回は地域通貨を知らない人や、まだ使ったことがない人に向けて、特徴や仕組み、メリットなどをご紹介します。

地域通貨とはどんなもの?

地域通貨は、特定の地域やコミュニティで利用できる通貨です。日本では1999年発行の地域振興券の発行をきっかけに、地域通貨ブームが起きました。

当時の地域通貨は紙幣タイプでしたが、近年ではブロックチェーン技術の進展により、時代に合ったデジタルタイプの地域通貨に形を変えています。

利用者は、ATMやクレジットカードなどからアプリに現金をチャージして地域通貨を取得します。

使用方法は、スマートフォンアプリを通じた二次元コード決済です。

地域通貨と法定通貨の違い

法定通貨は日本銀行が発行し、管理を行いますが、地域通貨は自治体や企業、NPO団体、商店街などが独自に発行します。

法定通貨は通貨に対して価値がありますが、地域通貨には価値の根拠となる法律が存在しません。そのため、発行元によって価値が保証され、使用される範囲も発行元により決められています。

また、法定通貨は利用するほかに貯蓄などで「価値の保存」ができますが、地域通貨は使用期限が設けられているものもあり、利用を促し流通させることを目的に作られています。

地域通貨の目的

地域通貨が発行される目的の多くは、地域経済やコミュニティの活性化です。

たとえば、ある商店街のみで使用できる期限付きの地域通貨を発行すると、「いつか買うなら期限内に地域通貨で買おう」と商店街利用のきっかけとなり、地域経済の活性化につながります。

ほかにも、地域産業から生まれた商品を地域で消費しやすくする(=地産地消)ために、独自の地域通貨を発行するケースもあります。

実際の地域通貨を紹介

デジタル化された地域通貨も、さまざまなエリアで発行されています。ここでは、特徴的な2つのデジタル地域通貨を紹介します。

ネギー

埼玉県深谷市が、地域経済の活性化や地域課題の解決を目的に発行しているデジタル地域通貨です。スマホアプリタイプとカードタイプの2種類が利用可能で、決済額の1%がその場でポイントとして還元される仕組みです。

2019年5月から9月にかけて、プレミアム付き商品券をネギーで運用する実験を行い、1万円単位で販売されたネギーの販売件数は2,358件、実験期間中に発行したネギーとほぼ同額の約1億973万ネギーが利用されました。

現在では、深谷市内の700以上の店舗でネギーを使用できます。

ネギーは購入から2年間の有効期限が設定されており、追加購入した場合はそこから2年間延長されます。

参考:深谷市地域通貨ネギーとは/深谷市HP

アクアコイン

「アクアコイン」は、君津信用組合・木更津市・木更津商工会議所が連携して発行しているデジタル地域通貨です。

地域外からの消費を呼び込むことと、地域内におけるお金の循環を促進する目的で作られました。

スマホアプリでの二次元コード決済のほか、ボランティア活動やセミナーへの参加、1日に歩いた歩数に応じてポイントが付与される独自の取り組みを展開しています。

2021年12月19日現在で加盟店舗数は732店舗、アプリのインストール数は約21,000件、累計利用金額は7億8,180万円となっています。アクアコインの有効期限はアプリへのチャージでは1年間、君津信用組合との口座連携(アクアBank)では3年間です。

参考:アクアコインHP

現金ではなく地域通貨を使用するメリットとは?

プレミアム付き商品券としての地域通貨では、チャージ金額よりも多くの地域通貨が得られるメリットがあります。

では、ほかにはどんなメリットがあるのでしょうか。

消費によって地域に貢献できる

住んでいる場所の地域通貨を使用すれば、地域経済の活性化につながります。

地域通貨を受け取った側がさらに地域通貨を使用すれば、通貨が循環してさらに活性化するサイクルが生まれます。地域経済が活性化すると、活気が出てさらに発展する可能性があるため、長い目で見て地域住民のメリットになるでしょう。

普段の消費で地域に貢献できるのは、地域通貨を使用する大きなメリットです。

地域のコミュニティに参加できる

地域通貨のなかには、ボランティアなどへの参加によってコインやポイントが付与されるものがあります。

参加で得た地域通貨はさまざまな支払いにあてられるため、利用者側はもちろんのこと、イベント主催側も参加者を集めやすいメリットがあるでしょう。

若い世代が活動に積極的に参加すると、他地域の若い世代を呼び込み活気が生まれ、地域興しにもつながります。

地域通貨を使用するデメリット

メリットがある一方で、地域通貨の使用にはデメリットもあります。

円には交換できない

地域通貨の基本的な仕様として、法定通貨である円への交換はできません。チャージしすぎてしまっても、円には戻せないため、注意が必要です。

利用できる店舗やサービスが限られる

すべての店舗が地域通貨に加盟しているわけではありません。

そのため、地域通貨を使用できる店舗やサービスは限られます。とくに地域通貨を導入したばかりの場合は、利用できるサービスが少ない可能性があります。しかし、利用しているうちに利用店舗が増えていく可能性もあるでしょう。

通貨の使用期限がある

地域通貨は利用されることを目的としているため、使用期限があります。期限を過ぎると商品・サービスの購入はできません。一般的な通貨とは性質が異なる点に注意が必要です。

まとめ

地域経済やコミュニティの活性化のために発行される地域通貨は、キャッシュレス決済の普及の波を受けて再度広がりを見せ始めています。

今後は加盟店へのメリットなども考えられ、さらに普及する可能性を秘めているといえるでしょう。

もし、地域通貨が発行されている地域にお住まいなら、一度利用してみてはいかがでしょうか。地域をよく知るきっかけになるかもしれませんよ。