【コラム】携帯電話料金は平均額と比べて高い?安い?プラン見直しのポイントを解説
仕事にもプライベートにも、私たちの生活に欠かせない携帯電話。その料金が高いと感じたことはありませんか?月々の携帯電話料金がもう少し安くなったら良いのに、と考えている方は少なくないでしょう。
本記事では、携帯電話料金をできるだけ安く抑えたいと考えている方に向けて、携帯電話料金の平均額や料金の見直しポイント、気になる格安SIMの特徴について解説します。
携帯電話料金の平均はどのくらい?
毎月支払っている携帯電話料金ですが、他のみんなはどのくらい支払っているのかと、気になっている方も多いでしょう。もし、平均値と比較して自分の携帯電話料金が高いのであれば、見直しを検討しても良いかもしれません。
1か月の携帯電話料金は約5,824円
総務省の「携帯電話の料金等に関する利用者の意識調査(2021年)」によると、携帯電話会社に月々支払っている金額の平均は約5,824円となっています。
このうち、通信料金(音声通話料金、データ通信料金)として支払っている金額の平均は約3,297円、端末代として支払っている金額の平均は2,717円です。(※1)
金額帯では2,000円台が最も多い
総務省の調査結果では、携帯電話料金の金額帯ごとの割合は下表のとおりです。
1~1,000円 | 1,001~2,000円 | 2,001~3,000円 | 3,001~4,000円 | 4,001~5,000円 | 5,001~6,000円 | 6,001~7,000円 | 7,001~8,000円 | 8,001~9,000円 | 9,001~10,000円 | 10,001円以上 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
5.5% | 11.3% | 12.5% | 12.2% | 10.0% | 8.5% | 7.1% | 7.8% | 5.3% | 9.0% | 7.8% |
平均で見れば月々で約5,824円という結果ですが、その内訳を確認すると、最も多いのは2,000円台で12.5%、次いで3,000円台で12.2%という結果です。
平均は5,824円でありながらも、平均よりも低い金額で利用している人も多いということが分かります。(※2)
携帯電話料金は年々下がっている
2019年から2021年までの推移を見ると、月々の携帯電話料金は年々下がってきていることが分かります。
- 2019年9月 約6,920円
- 2020年3月 約5,979円
- 2020年9月 約6,010円
- 2021年3月 約5,824円
(※3)
要因としては、政府による携帯電話料金の値下げ政策にともない、携帯電話各社の通信料の値下げや格安プランの拡大、格安SIMや格安スマホの台頭などが考えられます。
自分の携帯電話料金は高い?安い?
携帯電話料金の平均を見て、ご自身の料金が高いと感じた、安いと感じたなど、感想は人それぞれです。世間では自身の携帯電話料金や料金プランについて、どのように感じているでしょうか。
自分の携帯電話料金が高いと感じる方は41.7%
同じく総務省の「携帯電話の料金等に関する利用者の意識調査(2021年)」によると、自身が携帯電話会社に支払っている金額に対する意識は以下のとおりです。
※質問は「現在あなたが携帯電話会社に支払っている金額(通信料金(音声通話料金、データ通信料金等)、通信料金以外の携帯電話料金(端末代金、アプ リの使用料金等)など、トータルで携帯電話会社に支払っている金額)は安いと感じますか。」
高いと思う(13.4%) | 安いとも高いとも思わない(42.6%) | 高いと思う(41.7%) | わからない | ||||||
5.4% | 2.2% | 5.8% | 7.0% | 23.8% | 11.8% | 14.0% | 6.2% | 21.5% | 2.2% |
(※4)
高いと回答した方が、安いと回答した方を大幅に上回っています。多くの方が自身の携帯電話料金を高いと感じていることが分かります。
料金プランを理解している方は20.7%
続いて、「現在、あなたが契約している通信料金の料金プランの内容について、ご自身で理解できていると思いますか。」という質問に対する回答は、以下のとおりです。
理解できている(20.7%) | 理解できているとも理解できていないともいえない(55.8%) | 理解できていない(21.4%) | わからない | ||||||
6.2% | 3.8% | 10.7% | 15.6% | 29.6% | 10.6% | 9.9% | 4.6% | 6.9% | 2.0% |
(※5)
自身の料金プランについて理解できている方は2割程度で、それ以外の方は何らかの不明点を抱えていることが見て取れます。
乗り換えたいと考えている方は32.8%
「現在利用している携帯電話会社から、他の携帯電話会社に乗り換えたいと思いますか。」という質問に対する回答は、以下のとおりです。
乗り換えを検討中 | 今後乗り換える可能性がある | 今のところ乗り換えは考えていない | 乗り換えたくない |
---|---|---|---|
10.3% | 22.5% | 49.6% | 17.6% |
(※6)
乗り換えを検討中、または乗り換える可能性がある方の合計は30%を超えています。現状よりも良いプランがあれば、また現状よりも安くなるのであれば、乗り換えたいと考えている方の数は決して少なくありません。
携帯電話料金見直しのポイント
上述したように携帯電話の乗り換えやプラン見直しについて、積極的に考えている方が多いことが分かります。
それでは、現在よりも安く利用するために、携帯電話料金はどう見直せば良いのか、いくつかのポイントをご紹介しましょう。
1,利用状況に適したプランに変更する
自身の利用状況に応じて、実際にほとんどを使い切れるだろうデータ通信量のプランに変更することは有効です。通信量は多いほうが安心ではあるものの、毎月多くの余りを出すようでは無駄になります。
NTTドコモの「ahamo」や、auの「povo」など、大手キャリアからも格安プランが開始されています。自分の利用に合ったプランに見直すことで、料金を下げることが可能になります。
2,Wi-Fiを活用する
データ通信量が多いプランは、その分料金が高いです。自宅や外出先でWi-Fiが使用できる場所があれば、できるだけWi-Fiを使用することがおすすめです。Wi-Fi環境を有効活用できれば、安いプランでも通信量を気にせず利用できます。
3,オプションの内容を見直す
ほとんど使用していない余計なオプションが付いていないか、確認してみることをおすすめします。オプションは増えれば増えるほど全体の料金が高くなってしまいます。利用状況を見直し、不要なオプションは解約しましょう。
格安SIMって何?
これまでご紹介したプランの見直し以外に、月々の携帯電話料金を安くする方法として有効なのが「格安SIM(格安スマホ)」への乗り換えです。
ただ、格安というワードに対し、品質低下への不安を抱えている方も少なくありません。ここでは格安SIMの特徴や乗り換えのメリットについて解説します。
端末はそのまま、SIMカードを低価格で発行する格安SIM
格安SIMとは、スマートフォンの端末に入っているSIMカードだけを低価格で発行するサービスのことをいいます。
SIMとは「Subscriber Identity Module」の略称で、契約者の電話番号やメールアドレスなどの情報が記録されているもので、その小型カードの形状からSIMカードと呼ばれています。スマートフォン端末にこのSIMカードを挿入することで、通話やデータ通信を行うことができます。
これまで使用していた端末はそのまま、低価格のSIMカードに切り替えるだけで携帯電話料金を下げることが可能です。
端末と格安SIMをセットで購入する格安スマホ
格安スマホは、端末と格安SIMをセットで販売するサービスのことです。
大手キャリアで端末を購入するとかなりの高額になってしまうケースが多いです。一方、格安スマホは1世代前などの端末を安く購入でき、格安SIMと合わせることでお得に携帯電話を準備できます。
格安SIMは品質が悪い?
格安SIMは大手キャリアの通信設備を使用してサービスを提供しています。よって通話品質については大手キャリアと違いはありません。
ただし、大手キャリアの通信設備を借りているため、一度に利用できるデータ量は制限されています。時間帯によっては通信速度が遅いと感じる可能性があります。
格安SIMが安いのには、以下の理由があります。
- 大手3大キャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)の通信設備を借りている
- 店舗をあまり持たずオンラインで展開するため、人件費がかからない
まとめ
携帯電話は現代社会において欠かすことのできないツールです。毎月かかるその料金は、安ければ安いに越したことはありません。まずは自身の携帯電話料金が、平均と比べて高いのか?安いのか?実態を把握することが大切です。
高いと感じるのであれば、見直しを検討しましょう。自分の利用状況にあった料金プランへの見直しや、格安SIMへの乗り換えを行えば、大幅な節約に繋げられるため、一度検討してみることをおすすめします。
※1,2,3,4,5,6出典:総務省「携帯電話の料金等に関する利用者の意識調査(2021年)」